情愛  kakeru



過ぎ去っていった20世紀の音を確かに感じながら
剣心は遠く鳴り響いていた鐘の音で
しばし我を忘れそうになっていた。
それもそのはず今、確かに自分の横で眠っている人物はずっと,
そしてまさか手に入れられるとは思ってもいなかった男(ひと。)
こちら側でその横顔を見ながら剣心は
そっとその胸に甘えてみたくなった。
さっきの行為からはまだ余韻がある。
それでも触れられずにはいられなかった。
今はもちろん、これから先何処までかは判らないけれど
左之助と一緒にいられる毎日がここにはある。
そんなささやかな喜びに自分がふと愛おしくなった。
「・・・今年もよろしく・・・でござる・・。」多分、
もう夢の中の左之助の耳元でそっと囁いた。
そしてゆっくりと
左之助の胸に頭を乗せた。
その自分の耳に聞こえてくる左之助の心臓の音。
その音に包まれながら
剣心は明けてくる21世紀の朝、暖かな布団にくるまると
そのまま深い眠りに落ちていった。



kakeruさんからの
ミニ小説♪
情景が見えるようでしょう?