かぶき町でも恋の花は咲くんだぜ?



そっと別れるつもりだった。
いつもの様な、ふとしたすれ違いで終わらせるつもりだった。


今日のかぶき町は、いつもより多い人出だ。
GWも残り少ないが、新宿は相変わらずの賑わい。
カップルや家族連れの多い中、着流し土方はひとりだった。


GW用に特別体制に組まれたシフト。
たまたま空いている時間にぶらりと町へ出た土方だった。
「ひとりもんは…やることがなくてイケネエよ…」

あれ…どこかで言ったな…このセリフを…
と、ひとりごちた土方の前に、ふらりと現れた銀時。
まったくいつも何処から湧いてくるんだか。
探している時には見付からねえで、なんでそっちは簡単にオレを見つけて出てくるのかってえの!

「よう…珍しくね?」
「皆、任務中だ…オレは今はオフ」
「いい天気だネエ…端午の節句」
「…真選組にゃ関係ネエ」
「そうか〜?えへへ♪」
「なんだ?おメエ、オレを探してたのか?」


にやりと微笑む。
ふたりとも、だ。

「…腹減ってるだろ?おメエ」
「マヨ丼なら付き合うぜ」
「おれは宇治銀時丼なら〜♪」

例の定食屋へ向かうと休みだった。
無常にも「5/3〜5/7まで休み」の札。
「ち…」
「残念だったな」
「仕方ネエな〜、じゃあ…」
銀時が耳打ちする。

銀時の出した提案に頷く土方。

熱くなる身体。
ほとばしる感情。
狂ってもいいんだ…この時間だけは…
「お前がいい…」
答えは行為で返す。
どちらからともなく、差し伸べられる腕。
求め合う幸福。
僅かな時間の、大きな悦び。


ただのすれ違いですませるつもりでいたのに…
別れ際、そっと振り返って銀時がつぶやく。

「おい…オメデトさんだな」

銀時がにこりと微笑む。
土方も口角だけを上げて微笑む。
目が細まった。
右手をあげて背を向ける。

数歩歩いて振り向くと、
銀色の野良猫はもう見えなかった。

「…知ってたんか?…」






@@@
ほんとはおめでとうなんて言わないで別れるのがいいんですけど!
言っちゃいました。
同じセリフを私の物語の中で言っとりますが
誕生日仕様にアレンジ。


楽しい楽しいGWのお陰で、声出無くなったみづきです。
乙女祭りは2日間とも最高でしたよ★
土銀まみれで★★★

土方さん、お誕生日おめでとうございます〜!
銀魂土方さんも、史実土方さんも。
そういや前に日野でお祝いしたっけな〜







「誰がための青空」より 銀時のカット。
似たようなコト言っとります。

         06・5・5    城みづき